学生起業とは?学生で起業するにあたってのメリット・デメリット

学生起業とは

学生と資料

まずは、そもそも「学生起業」とは何かということについて詳しく解説します。

学生起業とは、文字通り学生が起業することをいいます。大学在学中もしくはそれまでに考案したアイデアをもとにしてベンチャー企業を立ち上げるというケースが多いです

起業までのプロセスや起業後の流れは人によって異なりますが、日本でもさまざまな学生起業の事例が存在します。中には現在、一流企業に名を連ねる企業のトップが学生起業だったというケースもあるのです。家族や親戚が学生の時に起業した経験があるのであれば、貴重な内容の話が聞けるかもしれません。

学生起業は大きな一歩

学生起業は、すでにいくつもの大成功例が存在しています。後ほど3名ほど学生起業の例を取り上げますが、日本にも数多くの「学生起業で成功を収めた経営者」が存在しています。

学生起業には、さまざまなメリットがあります。学びながら経営者としての経験も積むことができるなど、普通の人生では経験することのできない濃厚な人生が待っているでしょう。もちろん失敗や挫折もあるでしょうが、それも含めての学生起業です。

大学を卒業してから起業するという選択肢も、もちろんアリです。しかし、数年間という大学生活の中で自身のアイデアが陳腐化したり先駆者が現れるなどして、学生起業のアドバンテージが失われてしまうことも十分に考えられます。せっかくのチャンスを生かすためにも、学生起業という選択肢は重要なのです。

学生起業は難しい

ただし、学生起業は成功すれば大きなチャンスをつかむ結果になりますが、往々にして学生起業は難しく、多くの人が学生起業をオススメしていません。生半可な気持ちで起業に取り組んでも、成功をつかむことは難しいのです

学生起業には、さまざまなデメリットやリスクが存在します。もちろんメリットも豊富ではあるのですが、それを考慮しても無視できない数多くのデメリット・リスクが学生起業のハードルを高くしています。

難しいからこそチャレンジのしがいがあると考える人も少なくないでしょう。その精神は素晴らしいことですが、「学生起業は難しいものである」ということを念頭に置かないと、起業したことを後悔する結果になりかねません。

この記事では、学生起業のメリットだけでなくデメリットについても解説しています。これから起業を考えている学生、学生起業に憧れている学生は、ぜひ参考にしてください。

学生起業での重要ポイント

資料のポイント

次に、学生起業を成功させるための3つの重要なポイントについて解説します。

人材確保

まずは「人材確保」です。ほとんどのビジネスは、1人では続けていくことができません。ビジネスを成功させるための人材、つまり仲間を集めることが、学生起業の基本となります。

学生起業は、学生という身分が強い味方になる可能性があります。同じ大学ということで共感を持ってもらいやすく、必要な人材を確保する手助けとなります。また、教授の協力を得ることで、自身が必要とする人材を紹介してもらえる可能性もあります。

ただし、仲の良い友人ばかりを集めたところで、学生起業は成功しないでしょう。家族や親戚、友人は協力を得やすい反面、必要な能力を持っているかどうかが問題となります。重要なことは自分が起こすビジネスを成功させるための力を集めることであり、具体的にどのようなスキルを有する人材が必要かを明確にしたうえで、適切な人材を確保することが重要なのです。

マネジメント

次に「マネジメント」です。優秀な人材を必要な人数集めただけでは、ビジネスは成り立ちません。ビジネスに失敗せず、学生起業を成功させるためにはトップとしてのマネジメント能力が問われます。

マネジメントとは、保有する資源などを管理し、効率よく運用するための手法のことをいいます。集めた人材をどのような内容で動かしていくのか、どうすれば最も効果的に人材を活用できるのかを考えるのです。経験が問われる分野ではありますが、知識を得ることも重要なポイントになります。

大学では、ビジネスマネジメントを専攻することもできますし、関連する講義を受講することでマネジメントに必要な知識を養うことができます。また、経営者が執筆した書籍などからもマネジメントのコツを学ぶことができます。学生の本分はそうした経験を積むことなのですから、積極的にマネジメントについて学んでください。

資金調達

最後は「資金調達」です。学生起業において、これが最も難しい内容になるかもしれません。いかにして必要な資金を集めるのか、集めた資金をどのように運用するのか、経営者としての手腕が問われます。

ビジネスにおいて、お金は絶対に必要な存在です。どのような内容のビジネスであっても人やモノを動かすためには、賃金や購入資金などが必要不可欠なのです。資金が不足した状態で起業しても、すぐに頓挫して失敗するでしょう。

しかしながら、学生という身分は金融機関からの借り入れが難しいというデメリットがあります。経験と実績が少ない学生という身分で相応の資金を融資してもらおうとすれば、優れた事業計画と将来性を認めてもらう必要があります。

場合によっては、必要な資金の一部または全部を、自身の持ち出しによって確保しなければならないケースもあるでしょう。家族や親戚など、協力を得やすい人に協力をしてもらうことも必要になるかもしれません。

学生起業することのメリット

喜ぶ学生

次に、学生が起業することのメリットについて解説します。

熱意と若さという武器

1つ目は「熱意」と「若さ」という、年長者にはない武器があることです。熱意と若さをもって起業に臨めば、それだけで強力な武器として起業の原動力になるでしょう。

人間、年を取るとなかなかアグレッシブにはなれないものです。保守的な傾向が強まり、アイデアがひらめいても起業するに至らず、胸の中にしまい込んでしまうことも多いでしょう。

若さゆえに後先考えずに突っ走ってしまうこともあるかもしれませんが、行動力があることは決して悪いことではありません。特に起業という、時間と体力が必要なアクションにおいて、学生という若さとそれに伴う熱意は強力な味方となってくれることでしょう

注目度が高い

次に「注目される」ことです。学生という若さで起業するということは、それだけで世間の注目を集めるものです。メディアで取り上げられる機会もあるでしょうし、そうなれば経営者からの出資も集めやすくなるかもしれません。

年長者が起業しても、よほど事業の内容が注目を集めるものでなければ、なかなか注目されないものです。しかし、学生が起業するとなると、その特殊性が話題を集め、注目される可能性が高くなります。事業の内容が特殊であれば、尚のこと注目されることでしょう。

学生起業は年長の経営者や投資家からの出資を受けることができれば、資金の問題は解決できる可能性が高いです。注目されることによってそうした人たちの目にとまるチャンスができ、起業後の会社経営をスムーズに進められる足掛かりとなります

何事も経験値としてプラスされる

3つ目に「経験値」のメリットです。起業するということは並大抵の経験ではありません。仮に失敗に終わるとしても、失敗したという経験もまた貴重なものです。

学生の本分は「経験を積む」ことであるともいわれています。起業という大きなアクションは、さまざまな努力や苦労を必要としますし、多くの人とかかわることになるでしょう。その結果、豊富な経験値となって学生の力となります。アイデアをひらめいたり、そのアイデアの内容を実現するための方法を考案することにも経験が生かされます。

もちろん、経験の中にはマイナスに感じる内容もあるでしょう。しかし、ネガティブな内容の経験もまた人生において必ず関わってくるものですから、経験値としては必ずプラスに働くでしょう。その経験を若くして得られることは、人生において大きなプラスとなるはずです

多くのチャンスが残っている

最後に「多くのチャンスが残っている」ことです。若い学生には、人生において多くの時間が残っています。仮に学生起業に失敗したとしても、その経験を活かして次のチャレンジに挑むことだって不可能ではないのです。

学生起業は、常に成功するわけではありません。多くの情熱と賛同者をもってして挑んでも、夢破れてしまうことも少なくありません。むしろ、失敗するケースの方が多いと言っても過言ではありません。

しかし、社会に出てから失敗するよりは、学生の頃に失敗したほうが、まだチャンスは残っています。起業に失敗しても学生という身分は残っていますから、必要な知識と経験を身につけて、次のチャレンジに生かすことが可能なのです。

学生という身分は、多くの場合で家族を扶養する立場にはありません。つまり、自身の失敗が家族に悪影響を及ぼす可能性が低いのです。そのため、失敗を恐れずに起業に挑戦できるのも、学生の特権だといえます

学生起業をすることでのデメリット

デメリット

ここまで学生起業のさまざまなメリットについて解説してきましたが、世の中にはメリットばかり存在するものはありません。学生起業にも当然ながらデメリットが存在します

これから起業しようと考えている学生は、ここで解説するデメリットについてもしっかりと理解してください。

学生が故に信用に欠ける

まず、学生という身分であるが故に「信用に欠ける」という点が大きなネックとなります。年長者の経営者と比較すると、どうしても信用することは難しく、いかにして信用を得られるかどうかが死活問題となります。

学生起業は、若いパワーなどが評価され、応援してもらえる可能性はあります。しかし、融資や提携などの観点からみると、経験が浅い経営者に対して協力できるかといえば、失敗するリスクが大きくなるのでなかなか難しいです。いくら優れたアイデアや事業内容を考案しても、それらをスムーズに現実にすることは難しくなります。

企業としては、金融機関やほかの起業との連携は必要不可欠です。経験による信用を得ることが難しい以上、それ以外の部分で評価してもらうことが重要となります。しっかりした事業計画を組み、人材を確保し、企業として魅力ある存在であることをアピールしましょう。

経験値が浅い

次に「経験値が浅い」ことが挙げられます。学生起業は、ほとんどが初めての試みとなるでしょう。つまり、今まで企業や会社経営なんてしたことの無い人が起業するわけですから、基本的に経験値ゼロの状態からのスタートになります。

世の中、経験が生きる場面は少なくありません。特に起業や会社経営となると、社会人としての経験が強く生きる場面が多く、経験不足は基本的に不利となります。例えば経験があれば回避できるような失敗もしてしまうでしょうし、失敗から立ち直る方法についても経験の有無が大きな分かれ道になることもあります。

経験があることは基本的に状況を有利に進めてくれますが、学生起業に経験を求めることは無理な話です。ですが、書籍から知識や情報を得ることはできますから、経験値の代わりに知識で勝負するという方法もあります。

学業との両立

最後に「学業との両立の問題」です。学生起業は、学生と経営者という二足の草鞋を履くことになります。果たして、これらを両立させたまま無事に大学を卒業することができるのでしょうか?

多くの場合、どちらかがおろそかになってしまいます。そして、事業が軌道に乗った段階で大学を中退し、経営に専念する人が多いです。ですが、大学を中退することを簡単に決めてしまっても良いのでしょうか?

学生は学費を家族が払っているなど、家族と学業のつながりは小さくありません。起業にしてもそうですが、家族への相談なしに起業することも現実的ではありません。学業以上に起業は家族の合意や協力が必要であり、学業と両立させられなければ家族を説得することも必要になるでしょう。

学業とアルバイトの両立ほど、学業と経営の両立は甘いものではありません。経営の状況次第では、大学を中退しなければならないことも念頭に置き、両立していける覚悟を自問自答してください

学生で起業した経営者

3人の人影

学生起業に挑戦し、成功するためには、成功例から学ぶのが近道の1つとなります。そこで、学生起業した3人の成功者の事例について見てみることにしましょう。

麻生輝明氏

1人目の事例は「麻生輝明氏」の内容です。2014年に「合同会社ヒカカク」を設立し、翌年に「株式会社ジラフ」に組織変更、2017年に一橋大学を卒業したとおいう経歴がある人物です。

身の回りで感じている「不便だ」「自分ならこうする」といったアイデアを次々とサービス事業化し、会社を成長させてきました。中学生の頃のコミュニティサイトの運営から、自分でサービスを作り出すことに興味を持ったようです。

あるインタビューによると、資金調達は友人が起こしたベンチャーキャピタルが第1号ということだそうです。家族や友人からの資金提供であれば「絶対に失敗できない」という思いも強くなるのでしょう

石田言行氏

2人目は「石田言行氏」の内容です。2011年に「株式会社trippiece 」を設立し、2018年に代表取締役を交代しています。大手旅行会社と提携し、 観光庁長官賞を受賞 するなどの活躍を見せています。

従来の旅行サービスとは異なる手法で、SNSを通じてツアー参加者を募り、集まった参加者で日程や予算などを決めるというアイデアが注目されました。さまざまなメディアで取り上げられ、2014年には「RETRIP」というサービスを開始しています。

学生時代に運営していた学生団体での経験が、このサービスの原型になっているといえます。学生時代やそれ以前の経験や強い思いが、将来的に起業して大きなサービスを世に送り出すことに繋がることもあるのです

竹村恵美氏

3人目は「竹村恵美氏」の内容です。インターンでの経験を生かしてサロンモデル検索サイト「Coupe」を立ち上げ、2014年4月に実施された「Startup Weekend Tokyo Woman」で優勝しました。Coupeの事業の将来性が評価されて2015年2月よりサイバーエージェント・ベンチャーズから出資を受けています。

もともとアナウンサー志望だった恵美氏はインターンでプログラミングにふれたことがきっかけで、現在のサービスを立ち上げたという経歴があります。学生時代の経験が生き方を大きく変え、起業に至るということもあるのですね

起業という自覚を持つ

数人の学生たち

最後に、起業するということの「自覚」の話をしたいと思います。起業はアイデアと熱意が中心にあるとはいえ、それだけで起業して良いのかといえば、そうではないでしょう。

組織のトップである自覚

起業するということは、会社の、つまり「組織のトップ」になるということでもあります。何人もの従業員を抱え、他の企業と関りをもつことは、相応の責任が伴うものです。

学生で起業する場合、家族や親戚、大学やそれ以前の友人の協力を得ることもあるでしょう。人材として起業に参加したり、資金協力することもあると思います。アイデアを現実のものとするためにはこうした協力が不可欠ですが、同時にその協力に対してしっかりと返していく覚悟が必要です。

もし、中途半端な内容に終わってしまえば、従業員は職を失い、借りたお金を返す当ても無くなってしまいます。組織のトップがいいかげんだと、多くの人に迷惑をかけてしまうのです。ただの一学生という身分から、学生でありながら同時に組織のトップにもなるのだという覚悟を忘れないでください。

責任感を持つ

組織のトップとしてふさわしい行動をするためには、「責任感」を持つことが必要不可欠です。組織のトップとして、多くの人の生活や人生に関係するという自覚を持ち、自分の行動や考え方一つが多くの人に関わることに対する責任をしっかりと自覚しなければなりません。

起業するということは、叶えたい夢があるのでしょう。アイデアが思い浮かび、それを世に出して社会に貢献したり、富と名声を勝ち取りたいのでしょう。しかし、それは1人ではきっと果たせない夢のはずです。

アイデアを現実にし、商品やサービスの形で世に送り出す、そのための人材や資金を集めてマネジメントする、多くの人の協力に対してしっかりと返していくためには一連のプロセスすべての組織のトップとしての責任感をもって実行しなければなりません。責任感を持てないのであれば、起業すべきではないといえます

学生起業は難しいがチャレンジする価値がある

飛ぶ学生

学生起業にはさまざまな困難がある一方で、夢のある行動でもあります。デメリットやリスクを恐れるあまり、せっかくの起業のチャンスを台無しにすることは避けなければなりません。優れたアイデアと、アイデアを現実にする熱意があれば、決して無駄な経験になることは無いでしょう。

とはいえ、何度も言いますが学生起業にはさまざまなデメリットやリスクがつきまといます。アイデアと熱意だけで起業に成功するわけではないのです。デメリットの内容をしっかりと把握してリスクの回避に努めることが、学生起業の成功をもたらしてくれるでしょう

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